ご両親様へ
大切なお子様のために
お父さんお母さんにとって、いちばん大切なもの。 それは子供たちの元気に走りまわる姿、まぶしい笑顔、そして、澄みきった瞳ではないでしょうか。 でも、そんな子供たちの瞳は、一見、健康そうに見えても、知らないうちに、目の病気やケガ、異常などによって視力や機能の発達が妨げられていることがあります。普段から子供たちのしぐさや表情に注意して子供たちの目を守ってあげてください。
お父さんお母さんにとって、いちばん大切なもの。 それは子供たちの元気に走りまわる姿、まぶしい笑顔、そして、澄みきった瞳ではないでしょうか。 でも、そんな子供たちの瞳は、一見、健康そうに見えても、知らないうちに、目の病気やケガ、異常などによって視力や機能の発達が妨げられていることがあります。普段から子供たちのしぐさや表情に注意して子供たちの目を守ってあげてください。
生まれたての赤ちゃんの視力は0.01程度と言われています。そして3歳になるまでにどんどん発達し、6歳くらいでほぼ大人と同じくらいの視力を持つようになります。また、人は普通ものを見るとき、両眼視と言って左右の目で見たものを脳でひとつにまとめますが、その機能もこの時期に発達します。つまり子供の目は成長途中なのです。 子供の目が成長するのに必要なのが、毎日ものを見るという行為。子供は目にうつったものを脳で正しく理解するために、常にものを見て訓練しているのです。ところが、そんな大切な時期に、斜視や弱視といった目の異常によって目の成長を妨げられ、視力が未熟のままだと、大きくなってから気づいて治療しても効果が現れにくい場合があります。手遅れにならないように、普段から、子供の目に注意することがとても大切です。
子供の目の異常を見つけるためには、普段から、子供の目の動きやしぐさに気を配ることが大切です。 子供を見ていて“おかしいな”と思ったら、三歳児健診を待たず、すぐに小児眼科で診てもらいましょう。 常に注意をしていても、症状がほとんどなく、素人では分からない場合が多くあります。そこで大切になってくるのが三歳児健診です。子供の目の異常を見逃さないためには、この三歳児健診で、子供の視力がきちんと発達しているかどうかをチェックする必要があるのです。子供の弱視や斜視は、早期発見・早期治療がとても重要で、大きくなってからでは手遅れです。もし、三歳児健診の視力検査の値が低かった場合は、早めに小児眼科で受診してください。
まずは眼科で検査を!
生まれてから5、6歳頃までの視力が発達する時期に、目の病気やゲガ、異常などが原因となって、ものを見る訓練ができなかった場合、視力の発達が妨げられたり、止まってしまったりすることがあります。このような状態を「弱視」と言います。 「弱視」は、さまざまな原因によって発症しますが、できるだけ早く発見して治療することによって、重い症状でなければ、改善することができます。
斜視があると両眼視ができず、ものが二重に見えるため、斜視になっている目を使わなくなります。そこで使わない方の目が発達できず、弱視になる場合を斜視弱視と言います。
左右どちらかの目に強い遠視や乱視がある場合、屈折度数に差が出るため、ものを見てもピントが合いません。そのため、網膜にものの像が結べず弱視になる場合があります。これを不同視弱視と言います。
両方の目に強い遠視や乱視があって、遠くを見ても近くを見てもピントが合わない場合、網膜にものの像が結べないため弱視になる場合があります。これを屈折性弱視と言います。
生まれつき水晶体に濁りがある先天性白内障や、瞼が上がらなくなる眼瞼下垂、また、乳児期に数日間眼帯をしていたなどが原因で、目の中に充分な光が入らなかった場合も視力が発達しません。これを形態覚遮断弱視と言います。
私達の目は左右に1つずつあり、左右の目で真っ直ぐにものを見てその像を脳でまとめ、立体感や遠近感をもってものを判断します(これを両眼視と言います)。ところが、片方の目は、見ようとする対象物のほうに向いているのに、もう片方の目が、対象物と違う方向を向いている場合があります。この状態を「斜視」と言います。 「斜視」があると両眼視ができないだけでなく、弱視などの原因にもなるため、すぐに小児眼科で診てもらいましょう。
眼球を動かす6つの眼筋や眼筋周辺の組織、またそれらの動きを支配している神経などの異常によって起こります。
目は、近くを見るときは内側に寄りますが、遠視があると、より強いピント合わせが必要なため、目がかなり内側に寄って斜視になる場合があります。
子供は6歳くらいまでに、左右の目で見たものを脳でひとつにまとめる両眼視機能がほぼ完成します。ところが何らかの原因で両眼視がうまくできない場合、斜視になることがあります。
けがや病気が原因で片方の目の視力が低下すると、良い目だけでものを見ようとすることから、視力の低いほうの目が斜視になることがあります。
まだ小さいから可哀想だと言って、メガネをかけさせないご両親がいらっしゃいますが、その考えは間違っています。小さいうちに矯正メガネをかけさせないほうが、問題です。目の機能が完成する6歳くらいまでに適切な矯正・治療をしてあげなければ、弱視や斜視が一生直らなくなってしまいます。 ここで重要なのが、正しい判断と処置をすることです。必ず眼科、できれば小児眼科へ行って処方箋をもらい、信頼できる眼鏡店で矯正メガネを正しくフィッティングをしてもらうということです。ちゃんとした検診もフィッティングもせずにメガネを買ってしまうと、一生後悔することになります。 小さなこどもたちの目を、もっと大切に考えてあげましょう。
まずは眼科で検査を!